お直しおばさんにはなれなかった

渋谷からの帰宅途中−−。
本日の東京湾花火大会を観に行ったと思われる浴衣の若者、多数。
終電間近ですから、大抵のコはぐずぐずぐだぐだな着付けになってしまっているのですが、一人で改札に向かっていた浴衣の男の子、帯が緩んでるなんてもんじゃなく完全に解けてしまって、片手で押えながら歩いてる。あららー、どうしよう、結べないんじゃないかなー、直してあげた方がいいかなぁ?とちらちら見ながらすぐ後を歩き、同じ車両のすぐ横に乗り込む。<ストーカーかよ?
「あのー、もしよろしければ、帯直しましょうか?」と喉まで出かかったのだけど、躊躇してしまう。電車の中で嫌がるかもしれないし...結構ですとか言われたらそれはれで居づらいし(あたしが)...大体男性の場合って矢の字結びとかでいいんだっけ?いやそれは先週あたしがやった結びだ、違う貝の口?...そんなことを頭の中で高速に考えていたら電車が出発してしまった。うーん、じゃあもしかしたらこのコ、あたしと同じ下北で乗り換えかもしれない、そしたら下北の駅で声かけようかなぁ、なんて考えてたら...あまりに緩んできて困ったのか、前でまとめて適当にリボン結びしてしまった!ま、まぁとりあえず押えているよりはいいのかな...


結局そのコも下北で乗り換えて、またもや同じ電車に乗ることになったので、ホームで数分待つ間まだ迷っていたのだけど(ていうかずっとすぐ近くをキープしてたんだけど...キモチワルイ?)きっと「ありがとうございます。是非!」って言われるよりたくさんの人の前で帯直してもらうのなんてカッコ悪い!と思って「いや、大丈夫ッス!」とか言われる可能性のほうが高いなーと思って諦めた。


あたしは街中でのお直しおばさん遭遇回数は1回だけで、あとはまだ着物着始めた頃に名古屋帯のお太鼓が電車の中で崩れてきちゃって、慌てて駅のお手洗いに駆け込んで直そうとするも慣れてないから焦って余計に出来なくて...こんな時こそお直しおばさんカモン!と思ってたらホントに近くにいたおばさんが「手伝ってあげようか?」と直してくれた時は助かった...!つか、それはお直しと違うよな。解けちゃって困ってるのを手伝ってくれたんだもんな。それなら助かるのよ。お直しおばさんは、とりあえずなんとか着られているものを「着付けが悪い」って言って頼んでもいないのに直そうとするからなー。気になるのは、着物を着るようになってからよーーーくわかるようになったけどさ、やっぱそれをされる相手がどう思うのかって考えないのかな?と今日のことで思ったよ。

でもやっぱり目を覆うよーなワカモノの浴衣のひどい着付けを見たりすると、な・なんとか直してあげたい...!って思っちゃうけどね(笑)ま、みんなきっとなんとかするよ、本人気にしてないんだろうからいいよ、って思うようにしてます。
あ、でも今日は若くてかわいいギャルっぽい女の子がホントにきれいに浴衣を着てて、思わず目で追ってしまったよ。同行者の男の子も「今のはキレイに着てたねえ」って思わず言ったほど。どうせ注目浴びるならそういう方で浴びたいね。